歯科医が教えるコーヒーで歯が黒くなる本当の理由
コーヒーで歯が黒くなるのは、コーヒーを習慣的に摂取している人に起こる現象です。多くのコーヒー愛好家の歯は黒くなっているものです。歯が黒くて虫歯のようにも見えてしまい、不衛生なイメージを与えてしまうのは避けたいものです。そのために対処法を知る必要があり、まずは原因から探っていきましょう。
コーヒーの着色原因とは?着色のメカニズムとは?
ステインという言葉を聞いたことがありますか?例としては、コーヒーで歯に付く黒い汚れです。ステインはどうして歯に付着してしまうのでしょうか?
コーヒーによる着色は、コーヒーに含まれるポリフェノールが唾液に含まれる【ペリクル】と結合することで起こります。ポリフェノールはコーヒー以外にもココアや赤アインに多く含まれています。結合することで起こります。
ポリフェノール以外にも歯を着色させる物質はありますが、このように飲食物の成分によって歯に付着した着色汚れを「ステイン」といいます。これは歯磨きをしたくらいでは簡単に落ちない厄介者です。
【ペリクル】とは…
歯の表面、エナメル質は唾液に触れた途端に薄い皮膜で覆われます。これをペリクルといいます。決して不潔なこのではありません、このペリクルは、唾液や唾液糖タンパクからできる有機被膜です。歯の表面を覆っているこの膜のおかげで、酸性の飲食物を摂取しても途端に歯が溶けることが無いのです。こうしてこの被膜は歯を守る役目があるのですが、着色やプラークが付くためのきっかけにもなってしまします。
コーヒーが歯にしみこみ歯を黒くするのか?
いいえ、正常なエナメル質はコーヒーを吸い込んだり、色移りなどはしません。しかし、日本の保険治療で使われる人工歯では、コーヒーの着色が確認されています。
面白い実験を紹介しましょう。「歯冠用硬質レジンのコーヒー浸漬時の色調変化について」という真面目な論文です。
歯の治療に使う5種類の人工歯を実験室でコーヒーに4週間漬けて、色の変化をみた実験です。結果は5種類すべてが、たった1週間で目に見える変化をしたそうです。普通の人間はコーヒーを口に入れたまま4週間じっとしていることはありませんから、義歯を入れた人間には起こらない変化ですが、面白い実験ですね。
実際の人間には、浄化作用のある唾液もありますしコーヒー付けになることはありませんから対比実験とは言えませんが、実験結果からコーヒーには着色する作用があることがわかります。
ではどのようにして着色を落としたら良いでしょうか?
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