気になる親知らずの抜歯方法。生え方別に4つご紹介。
気になる親知らずの抜歯方法や抜歯後の腫れる程度や対処法まで画像を使って詳しく説明。
目次
親知らずの抜歯方法について
親知らずとは顎の1番奥に生えてくる歯で個人差があるものの、思春期ごろから成人を迎えるころに生えてきます。しっかり萌出してくる親知らずもあれば真横に生える親知らずもありいくつかのパターンがあります。そのパターンによって抜歯の方法や難易度も変化するので今回4つのパターンに分類して抜歯の方法をご紹介していきます。
易度1;親知らずがまっすぐ生えている場合
局所麻酔をしてから親知らずの抜歯を行います。麻酔が効くまでに個人差があるものの、効いてから抜歯終了までの所要時間は1分~5分程度です。抜歯後も大きな外傷はなく腫れる心配はほとんどないです。
難易度2;親知らずが半分だけ生えている場合
局所麻酔をしてから親知らずの抜歯を行います。所要時間は5~10分程度です。被っている歯肉を若干切開してから、抜歯します。抜歯後に縫合する事もありますが、こちらも腫れたり痛んだりする心配はほとんどありません。
※黄色い点線は下歯槽神経の位置を示しています。親知らずの歯根と神経の距離は十分にあるのがレントゲンを見て把握できます。
難易度3;親知らずが横に生えていて神経に近くない場合
局所麻酔はもちろん、希望があれば笑気鎮静法や静脈内鎮静法をご利用頂けます。
普段よりリラックスした状態で処置を受ける事が出来るかと思います。
ほとんどの場合、タービン(歯科で使用する切削の器具)で歯冠の一部を切り落とし、抜歯スペースを作ってから親知らずの抜歯を行います。
歯根と下歯槽神経が若干近い場合には上図の抜歯を2回に分けて行う事があります。歯冠を切り落とし、放置しておくと骨の中で歯は手前の空いたスペースに移動する特性があり、これを利用します。
横に生えている親知らずは、手前の歯にぶつかってしっかり生えてくる事がありません。
ですが、ぶつかっている親知らずの歯冠を取りスペースができる事で残った歯根は手前に生えてきます。そうする事で歯根が神経から離れ安全に抜歯を行う事が出来るのです。
歯根が神経から離れて手前に移動してくるまでに1~2か月程待ちます。
2回外科処置を行うデメリットはあるものの、神経を傷つけるリスクや所要時間が少なくなるなどのメリットがとても多いです。
骨を削ったりした場合には抜歯後に痛んだり腫れたりすることもありますが2~3日程度で収まることが多く大きく腫れあがったりすることもありません。
難易度4;親知らずが横に生えていて神経が近い場合
親知らずの歯根が神経に接していたり、親知らずのある位置が骨のとても深い位置にある場合、難しい抜歯です。一般の歯医者さんでの抜歯はほとんどなく、大きい病院の口腔外科専門医に紹介状をお書きしそこでの抜歯を行います。毎日難しいケースの抜歯を行っている専門医ですから難しい抜歯にも対応できる経験と知識があります。
埋伏している位置が深い場合などには大きく骨を削らなければならないため
外科的侵襲も大きく、腫れたり痛んだりします。程度はケースによりますが
それに合わせて痛み止めも処方されますのでご安心ください。
抜歯後は縫合するため1週間から10日ほどで抜糸が必要になります。
まとめ
親知らずの抜歯は生え方によって方法が異なるので、1度歯科医院を受診してレントゲンを撮影してもらい、自分の親知らずはどのように生えているのかを把握することが大切です。
痛みが出ている時に歯医者さんで親知らずの抜歯をお願いしても、「麻酔が効きにくいこと」「抜歯後腫れが大きくなること」から、日を改めて抜歯する場合が多いです。ですから、親知らずが生えてきことに気づいた段階で歯医者さんに診てもらうようにしましょう。抜くか抜かないかはその後で歯科医と相談して決めれば大丈夫です。
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