着色を落とす方法と注意点について歯科医が詳しく解説します

2018年10月09日 虫歯

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ステインの誤った落とし方にご注意を!!!

実際の人の口の中では、「歯を覆う被膜が着色し、歯に色がこびり付く」ということが分かったところで、この着色をどうやって除去するかというところですが、強固についた着色汚れは、歯ブラシでこするだけでは落としきれません。

現在ネット上では様々なステイン除去方法が掲載されており、その中には誤った情報が含まれています。かえって着色のつきやすい歯にしてしまったり、歯を傷めてしまったりする方法が拡散していますので、注意喚起をしておきます。

 

1.重曹は使用しない

重曹を使用して掃除をしたことのある方ならお分かりかとおもいますが、重曹には強い研磨作用があります。台所の頑固な水垢なども重曹を使うと簡単に落とすことが出来ます。ではこれを歯に使用してみて歯どうだろうかと思いついた人がいたのでしょう。やっていた結果、着色は落ちて歯が白くなるのです。

ですがよく考えてみてください、それだけ大きな研磨作用のある重曹を歯に使用して、歯に傷がついてしまうと思いませんか?重曹のモース硬度は2.5です。

モース硬度とは、柔らかいものを1、最も硬いものを10として物質の硬さを表したものです。非常に硬いダイヤモンドは、10であらわし、金の硬さは2.5で、大理石は3です。

歯の象牙質は5~6ですから、金属である金の粉で歯を磨くようなものですから、研磨効果はありますが、頻繁に続ければ歯を傷付けすよね。重曹で歯みがきすると、歯の軟らかい部分には目に見えないような細かい傷がついてしまう可能性があるのです。

2.荒い研磨剤を使用しての歯磨きは避けるべき

こちらも上文と同様に歯の表明に傷をつけてしまうのでオススメできません。ステイン除去をキャッチコピーにした歯磨剤は数多く販売されておりそれらの全てがダメというわけではありませんが、研磨剤の粒が大きい物や溶けない歯磨剤の使用は避けたほうがいいでしょう。歯磨材の成分表示に「ゼオライト」とあるものはおすすめしていません。

ゼオライトは大谷石です。モース硬度はエナメル質よりもやわらかいので、硬いエナメル質の被害は小さいと思いますが、モース硬度5.5の大谷石の粒で歯を磨けば、モース硬度5~6の露出象牙質や、ある人や前歯の虫歯治療を詰め物でしている人は、それが傷つきますので、コーヒーで歯が黒くなるのを嫌う人には特におすすめしません。
このゼオライトという鉱物は、猫砂などにも使われていて、汚れや臭いを吸着する働きがあります。これが、歯周ポケットに入ってしまうとそこで細菌が繁殖する可能性もあります。石は水に溶けないので厄介です。研磨剤に石を使っている歯磨剤はさせた方がいいでしょう。

3.レモンなどの酸を使用した裏技ホワイトニングは全てやめましょう

重層は「炭酸水素ナトリウム」という化学物質です。これをレモン汁と混ぜて歯に塗るという動画をyoutubeにアップロードしている人がいます。この動画を鵜呑みにして実行した人には健康被害が出ていることでしょう。

レモン汁は強い酸性の液体です。

レモンの酸と科学反応して、シュワシュワと炭酸が出て、なんか効いている気がしますよね。でも駄目ですよ。レモンの酸で歯が溶けます。炭酸も酸ですから歯が溶けます。溶けた歯(酸蝕歯)は、表面の滑沢さが失われ、顕微鏡レベルでざらつきます。すると光が乱反射して白っぽく見えのです。でもこれは、サングラスに紙やすりをかけると白いすりガラスになりますね。それと同じです。紙やすりで歯を傷付けて白くなったと喜ぶようなものです。やってはいけません。

 

レモン汁にも重曹にも炭酸にも歯の漂白効果はありません。この間違った民間療法を繰り返すと歯の寿命を極端に縮めますから、絶対にこの非科学的な民間療法勧めるようなyoutube動画は真似しないで下さいね。このような動画は見て楽しむだけにしましょうね。

 

ではどのようにステインを除去すればよいでしょうか?

1.PMTCによってバイオフィルム除去

PMTCとはプロが専門器具を使用して歯を徹底的にお掃除することであり、歯磨きだけでは落としきれない歯の汚れを除去する目的で行われます。歯科医院で受けるこの施術には保険が適用となりますので誰でも気軽にお掃除をすることが可能なのです。

2.エアフローを使用して細かな隙間に入り込んだ着色汚れを除去

エアフローとは、水と粉がエアーによって勢いよく噴出する機械のことで、歯面に当てることで細かい傷の隙間に入り込んだ着色汚れと除去することが出来ます。これで着大体の着色汚れが除去できることでしょう。

 

ただ、ステインを除去することで本来の歯の色を取り戻すことはできますがそれ以上白くすることはできません。本来の歯の色よりも白くすることが希望であればホワイトニングをおススメします。

ステインが付きにくい歯にするには?

まったくつかないようにするには、摂取を絶つしか方法は在りません。
ですが付きづらくすることは可能なのです。着色汚れは歯の表面についた細かな傷の隙間に入り込んで落とせない汚れとなってしまうのです。ですからこの細かな傷を修復することで汚れを付着しにくくすることが出来ます。

プラスチックの食器と陶器の汚れ方を考えるとわかりやすいでしょう。
プラスチックは柔らかく傷かつきやすいため、目には見えない微細な傷がたくさんついています。着色汚れはその細かな傷に入り込んで著色するのです。

一方で陶器はどうでしょうか、いくらナイフとフォークを使っても傷が付きにくいですよね。そのため汚れも落ちやすく付きにくいというわけです。

被せ物においても同じで、レジン前装冠よりはセラミック前装冠の方が着色や変色が見られません。何が言いたいかというと、歯に入ってしまった細かな傷を修復することで、着色しにくい歯にすることが出来るというわけです。
被せ物の種類を選択する時の参考にしてくださいね

そして1番簡簡単な方法はしっかりと定期的なメンテナンスを行うことでステインの蓄積やそれによる歯の変色を防ぐことが可能なのです。ですから、歯が痛いなどの問題がなくてもメンテナンスしていくことが必要なのです。

まとめ

日本で手に入る市販品で歯の色を変えることはできません。歯の色を変えるという生体に変化を起こす薬剤は、免許がある人しか扱えない法律があるからです。

「歯を白くするというキャッチコピーで広告している歯磨剤」は、酸性のものが多いです。酸性の歯磨剤の使用は、酸を使用することで歯の表面上の着色は溶かされ除去できることでしょう。

しかし、酸は着色のみならずエナメル質までも溶かしてしまいます。
歯に悪いです。酸に溶けた歯を「酸蝕歯」と言い、表面は白濁するため、白くなったと勘違いしてしまうかもしれませんが、「酸蝕歯」は虫歯になりやすく脆くなった状態ですから酸性の歯磨剤やレモン汁を使用して歯を白くするという行為は絶対にやめましょう。さらに硬い研磨剤が入っているものは、長期的に使うと歯をすり減らしますので、注意して下さい。

歯の着色は、一度付くと自分ではなかなか取れません。歯科医院に行って取ってもらいましょう。歯肉が少しでも腫れていれば歯肉炎と診断され、保険治療で「機械的紙面清掃」という処置により歯の汚れを取ることができます。かかりつけの歯科医院に定期的に行くことで虫歯や歯周病のチェックや歯の掃除をすることをおすすめいたします。

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