知覚過敏の原因と対処法について

2018年05月16日 虫歯

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冷たいものを食べたときに歯がしみた経験をされたことのあるかたは多くいらっしゃると思います。これは正常な反応ですので気にしなくて大丈夫です。しかし、歯磨きのたびに痛いほど歯が凍みるのでは日常生活に支障をきたしますので、原因を知り治療をした方が良いです。歯科医院に行けば知覚過敏は治ります。放置するのはもったいないです。ここでは、【知覚過敏】とはなにかを説明し、知覚過敏の原因、知覚過敏の治療法についてご紹介していきます。

知覚過敏とは?

知覚過敏とは、冷たいものや風などの刺激で歯がしみたり痛んだりする症状のことです。冷たいものや酸味の強いものを食べたとき、ブラッシング時に歯ブラシが強く当たったときなどに痛みが生じます。
症状は初期の虫歯とよく似ているため判断が難しいですので歯科医師に診察してもらうことをオススメします。初期の虫歯であれば「早期発見」「早期治療」が肝心です!

知覚過敏の原因とは?

知覚過敏の原因を知る前に、まずは歯の構造についての理解が必要です。歯は大きく3つの組織から構成されています。歯の表面を覆うエナメル質、その内側の象牙質、さらにその内側の歯髄です。

▼エナメル質;エナメル質は人体中でもっとも固い組織で、脳を守る頭蓋骨よりかたいのです。その硬さは水晶に匹敵するほどです。表面も滑沢で細菌や水などを通すことはありません。普段、歯がしみないでいられるのはこの組織のおかげといえるでしょう。

▼象牙質;一方、象牙質(Dentine)はエナメル質程硬くはなく、表面が多孔質であることが特徴です。
硬組織である象牙質には神経が通っていないのに、ここを刺激すると凍みるのはなぜでしょうか?

表面にあいた無数の穴を象牙細管といい、この管の中は組織液という液体で満たされており、神経(歯髄)に通じています。
温度変化や物理的接触によって象牙細管内で組織液が移動します。液体流動により、歯がしみるのだとされています。

 

知覚過敏に対する4つの治療法

象牙細管内の組織液の動きが歯髄(神経)に伝わって痛みと感じるわけですから
それをさまたげることで痛みの緩和、除去が可能になります。具体的に2つの方法を
ご紹介します。


▼1薬用成分で痛みを抑制、感覚を鈍麻させる

薬用成分の含まれた「知覚過敏向けの歯磨き粉」を
使用することで初期段階の知覚過敏は自然治癒する事があります。効果の期待出来る主な薬用成分を2つ紹介しておきます。

神経に刺激が伝達されるのを妨げる働きがある「硝酸カリウム」は神経が痛みを感じる様な症状の場合に効果的です。象牙細管を封鎖して神経伝達を遮断する働きがある「乳酸アルミニウム」は冷たいものが凍みる場合に効果的です。

歯磨き粉の裏に必ず成分表示がありますので注意して見てみて下さいね!


▼2象牙細管内の組織液が動かないように穴をふさぐ

歯が痛む原因は、象牙細管内の組織液の動きが歯髄(神経)に伝達してしまうことですから組織液を動かなくさせてしまえば痛む原因は排除されます。
歯科医院で使用される「知覚過敏抑制剤」にグルーマ・ディセンシタイザーという薬液があります。この液には、象牙細管内の組織液、タンパク質を凝固させる働きがあるため知覚過敏の症状を緩和させることが可能です。
歯科医院で塗布してもらうことが出来ます。


▼3レーザー治療で知覚過敏の痛みをとる

象牙細管内の組織液の動きを止めて歯髄(神経)に伝達させなければ良いので、レーザー治療により象牙細管という穴を塞ぐこともできます。
一口にレーザー治療といっても、医療用レーザー発生装置には、数各種あり、高温で焼くタイプの炭酸ガスレーザーやほとんど熱を発生させないエルビウムヤグレーザーなどがあります。知覚過敏に適したレーザーとそうでないものもありますので、歯科医院でいきなりレーザー治療を申し込む前に、かかりつけの歯科医院にあるレーザーの種類を調べておいた方が良いでしょう。


▼4歯周外科手術により凍みる露出根面を歯周組織で覆ってしまう

本来歯肉の中にある歯根表面が歯肉退縮により露出している事で凍みてしまうとき、今までの方法は、露出してもしみないようにする方法でした。しかし、この歯周外科手術では、露出した歯根面に歯肉を新付着させることで露出根面を健康な歯肉で覆ってしまおうという方法です。
この手術は、知覚過敏の処置としては一般的ではありません。執刀医に専門知識と専門技術が必要です。また、適応症がありますので、どのような状態の方にも行えるわけではありません。一般開業医で処置できる場合とできない場合があります。

 

まとめ

歯がしみると感じたら、歯医者さんで診てもらい虫歯か否かを確認しましょう。自己判断は危険です。凍み止め効果のある歯磨剤を長年使っていた為に治療時期を逃してしまい、虫歯を悪化せてしまったということにならないで下さいね。虫歯でない場合には、歯科医院で知覚過敏の処置をしてもらうことで楽になるはずです。知覚過敏の薬を歯に塗ったり、レーザー光を当てたりするだけで、あのしみる苦痛から解放されることがあるのですから、痛いまま放っておくのはもったいないですよね。

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