子供のうちだからこそできる矯正もあります

2017年09月25日 矯正

kodomo

「みにくいアヒルの子」時代の子供たち

お子さんの矯正を検討されている方に、まずお話ししておきたいことがあります。「うちの子供は歯並びが悪いかもしれない!」と思っている方、もしまだお子さんが8歳になるかならないかという年代であれば、恐らく矯正は必要ないでしょう。

小学校低学年くらいまでの時期は、歯科医の間で「みにくいアヒルの子」時代と呼ばれています。よくそれくらいの年齢の子供で前歯がガタガタになっていたり、すきっ歯の状態になっていたりするのを見かけることがあるのではないでしょうか。それを見て「大変!」と慌ててしまう親御さんがいますが、実は骨格が成長していく過程で子供の歯並びはそのまま正常に戻っていくことが多いのです。目安として、8歳くらいまで矯正はほとんど必要ありません。

ただし、「乳歯が虫歯になってもどうせ抜けるから放っておけばいい」と思っている方、それは大きな間違いです。子供の乳歯が大人の歯に生え変わっていくときにはだいたいの順番があります。それなのに、それよりも前に虫歯で抜け落ちてしまったりすると、それが歯並びを悪くする原因になってしまうのです。乳歯のうちもきちんと虫歯治療をすること。お子さんの将来にも関わることなので、これだけは守ってください。

上あごや下あごに歯が生えそろう幅がないと判断された場合

みにくいアヒルの子時代は歯並びが悪いのも当たり前といったところがありますが、矯正をしたほうがいいような場合は学校で実施されている歯科の定期健診でも診断してもらえます。まだ骨がやわらかい子供だからこそできる矯正もあるので、ご紹介したいと思います。

「拡大床」という装置を使って行う矯正があります。このままでは永久歯がきれいに生えそろわないというほど、上あごや下あごの幅が狭い場合。まだ子供の頃であれば、あごを広げて歯が生えるスペースを確保する側方拡大を行うことができます。

人はお母さんのお腹の中にいるとき、右側のあごと左側のあごがそれぞれできていって、最後に真ん中でくっつきます。なので、毎日少しずつネジを巻いていく装置でその左右を広げてあげれば、子供のうちなら左右に開くことができるのです。あいたところには、骨折が治癒していくように自然と骨ができてきます。最初に真ん中があいてすきっ歯になりますが、そこからきれいに歯並びを整えていくという矯正方法です。

指をくわえるそのクセ、歯並びにも重大な影響が

いつの間にかしているクセが歯並びを悪くしていることもあります。その場合は、成長する方向をある程度コントロールすることが可能な子供のうちに直しておくことが大切です。たとえば舌で前歯を押すクセのある子供は出っ歯になる傾向がありますし、いつも指をくわえている子供は通常時に前歯がかみ合っていない「ガードフェイス」と呼ばれる状態になってしまうことがあります。

そのまま大人になれば骨が固まってしまいますが、子供のうちにそれが是正できれば、成長していくうちに正常な歯並びに戻っていくこともあります。指しゃぶりなどは特に注意しましょう。防止するために爪に塗る苦いマニキュアや、口に入れるとチクチクする指サックなども市販されているようです。親御さんは、ぜひ気をつけてあげてください。

 

 

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